MAZDA RX-7(FD3S)ってどんな車?
愛車を売りたい。
様々な理由により車を売らなければいけなくなった時。
次にどんな人が乗ることになるのか…
大切に乗ってくれるだろうか…
という気持ちと同じくらい気になるのが
どうすれば高く売れるのだろう?
ということ。
買い替えの場合はそのまま下取りに出してしまうことも多いでしょう。
テレビのコマーシャルで見て名前を知っている中古車屋に持って行く人もいるでしょう。
私の経験から少しお話しをさせていただきます。
RX-7(FD3S)を売りました。
RX-7はマツダが2012年まで製造販売していたスポーツカーです。
世界で唯一、マツダだけが実用化したロータリーエンジンの車でした。
世界唯一のエンジンなので相当に変わった車です。
そんな、言ってみれば変な車をどうやって売ればいいのか?
まずは私の所有していた車がどれだけ変だったのかというと…
2002年の夏、製造販売終了直前に納車された写真がこちら。
いかにもスポーツカーらしいスタイリング。
対歩行者への衝突安全性から二度と実現することのないリトラクタブルヘッドライトも特徴のひとつです。
それからまぁいろいろあって…
最終的にはこんな感じになりました。
ショップ(プロ)にやってもらった部分はほとんどなく、友人たちの協力も得てほぼDIYのセルフビルドです。
それだけに愛着もあり、思い入れも大きいです。
2002年の夏に納車されて、売却したのが2017年10月の終わりです。
実に15年間も所有していました。
というか15年落ちの改造車です。
しかもうっかりしていて車検切れてました。
もちろん事故車(修復歴あり)です。
しっかり直してあってフルスロットルでも真っ直ぐ走りますが…
こんな車が売れるのだろうか…
ちなみに新車購入価格は全部込みで320万円~350万円ぐらいだったと記憶しています。
で、実際にどうしたか?
これぐらい古くて、しかもチューニング(魔改造)された車両だと…
正規ディーラーが嫌がります。
言われなくても顔を見ればわかります。
車検預かりとかも嫌がります。
それはそうです。
自分たちで手を入れたわけでもない、車検通るかもわからない整備に手間と時間の掛かる改造車は、大量に車両を処理しなければならないディーラーにとっては迷惑なだけです。
なのでチューンしてからは基本的にユーザー車検で通してました。
そして、いいかげんユーザー車検も面倒になってきてからはRX-7専門のチューニングショップにお世話になっていました。
ナイトスポーツさんは本当にいいお店です。
RX-7はたしかに古くて変な車です。
でもね?
好きな人は好きなんです。
これが大事。
20世紀生まれで15年落ちの車だけど、今現在も欲しい人がいるということ。
つまり、需要がある。
かといって買ってくれそうなお店を巡り巡って査定してもらって一番高く買ってくれるところを探しますか?
昔、別の車を売る時にこれをやりました。
結果として失敗しました。
確かに巡ったお店の中で一番高い値付けをした店に売りましたが、いい思い出にはなりませんでした。
一括査定を申し込む前に決めておくこと。
今、おすすめなのは業者を呼び集めての一括査定です。
複数の買取店舗に同時見積りを申し込めるサイトはネット上にいろいろあります。
キャンペーンやポイントがもらえるところで申し込めばどこでもいいと思います。
基本的にはどこのサイトで申し込んでも買い取り査定してくれるお店は同じです。
住んでいる地域、査定に出す車によって見に来てくれるお店は決まってくるからです。
そういった面からいうと、都心に住んでいる人の方がお店(業者)が多いので有利と言えます。
見積りを申し込む時は車両条件を正しく記入するために手元に車検証を用意しましょう。
それと現時点での総走行距離を確認しておきます。
まず、本申し込みの前に各サイトに売却車両の条件を入れると見積りをお願いできるお店がラインナップされるはずです。
その段階でお願いしたいお店を取捨選択できます。
よくわからなければ全部のお店にチェックを入れてかまいません。
あとはサイトによってキャンペーンなどあるかもしれないのでそのあたりをチェックして申込みに使うサイトを決めればいいと思います。
*注意!
まだ申込みはしないでください!
申込みボタンをクリックする前に決めておかなければならないことがあります!
まずはあらかじめ査定に来てもらう日時を決めておきます。
もちろん自分の都合の良い日時です。
可能な限り変更はしたくないので確実に査定に立ち会える日を見定めましょう。
車が見やすいように明るい時間帯がいいですね。
屋根の無い場所で査定をする場合はできれば雨は避けたいところです。
日時に余裕があるなら天気予報もチェック。
そして実際に車を引き渡せる日時も決めておきます。
鍵のこともありますから当然引き渡しにも立ち会わなければなりません。
査定と引き渡しの日時を決めておく。
そして車検証とメモ、携帯電話を手元に置いたらいよいよ申込みクリックです!
一括査定を申し込むと。
申込みのクリックを押した瞬間、電話が鳴ります。
これ、マジです。
あまりのリターンの速さに驚きます。
お店から確認の電話が来ます。
慌てずにお店の名前、担当者の名前、掛かってきた電話番号をメモします。
この会話中にも携帯が着信しまくります。
お店側は一刻も早く単独でアポを取って査定したいと言ってきます。
そんな相手の都合は知ったことではないから全無視します。
「XX月XX日のXX時に各社の担当の方に来ていただいて、合同査定後の一括見積りをお願いします。」
と伝えます。
すると向こうは「今日、今からお時間ありませんか」とかいろいろ言ってきますが、拒否しましょう。
「その日時以外は時間が取れないから無理」
「一斉見積り以外はしない」
確固たる意志を表示しましょう。
単独での査定を許したら相手(プロ)の思うつぼです。
キャンペーン中だとかノルマ達成まであと少しだからとか決算だから今なら高く買い取れるとかいろいろ言ってきて買い取りを成立させようとします。
向こうもプロで商売ですからそんなことは当然ですね。
こっちが乗らなければいいだけです。
希望日時を伝えるとオペレーターは実際に査定に赴く担当者のスケジュール確認をします。
(大手の場合は電話を掛けてくるのはアポイントメント専用のオペレーターの場合あり)
保留音が鳴る中、当然他のお店から着信しまくりますが動じないでください。
向こうは事情がわかっているので、買う気のあるお店はあとで絶対に掛け直してきます。
通話した相手の電話番号を控えておけばまだ話しをしていないお店は履歴からわかります。
気になるならこちらからかけ直すこともできます。
必ず相手の名前と番号をメモしておきましょう。
それと必ず確認されるのが「売却時期」です。
一番いいのは「査定当日にでも持っていってもらって構いません」ということになりますが、「XX月XX日に持っていってもらって構わない」というように具体的な日時が言えることが重要です。
お店側としては本当に売る気があるのかが大事なポイントになります。
冷やかしは困るのです。
・査定の結果がいくらでも売ると決めている。
・引き渡し日時が決まっている。
お店にとって聞きたいのはこの言葉なのです。
「査定当日に持って行ってもらって構わないからそのために必要な書類を教えてくれ」と言うのもありです。
売却には実印、印鑑証明、納税証明書、場合によっては住民票なんかも必要になります。
さて、担当者のスケジュールを確認し終わったところでアポイントメント完了…しかし
担当者のスケジュールが空いていれば問題ないのですが、別件とスケジュールが被ると「その日は行けない」ということになるかもしれません。
エリア担当が全て出払ってると来たくても来られないのは当然です。
その場合はあきらめるか、先ほどは完全否定しましたが合同査定の前に来てもらう手もあります。
ただし、後日 合同査定があるということで見積金額は預からせてもらうということ。
合同査定時の金額より上だったら売却するということを了承してもらいます。
合同査定の結果が出るまでは売らないということを約束させます。
それでもよければ事前査定を取り付けます。
「申込み」をクリックした瞬間にアポイントメント作業が続くので申込みも時間に余裕のある時にしましょう。
1~2時間は欲しいです。
すべての業者とアポイントメントが済んだらあとは査定当日を待つだけです。
ここまで一括査定に関してスムーズに進めることができたのは、
私にとってこれが初めての一括査定ではなく、1年前に愛車のE91型 BMW325i ツーリングワゴン Mスポーツを売った経験があったからです。
査定日の前にやっておくこと。
査定の日には洗車をしてきれいな姿で迎えましょう。
不用品は車から降ろしておくのが理想です。
車を引き取ってもらう時の状態にしておくのが理想です。
いつでも持って行ってもらっていいですよ。
という姿勢は大事です。
大事に乗っていたと思わせて損はありません。
いよいよ運命の一括査定当日!
さぁ、査定当日です!
緊張する必要はありません。
あなたにとっては人生にそう何度も訪れることはない大きなイベントですが、お店の方にとっては日常茶飯事のお仕事です。
到着した順に名刺をもらって査定開始です。
車検証はすぐに見られるように出しておきましょう。
その他にメンテナンスや修理の記録、領収書がある場合はまとめて用意しておくのもアリです。
査定はありのままを包み隠さず見てもらいましょう!
査定中は車の来歴など聞かれます。
聞かれたことにはウソ無く正直に答えましょう。
今回のRX-7の査定には合計7社に来ていただけました。
セブンだけに7社…というのは今気づきました。
査定中の鑑定士に確認しておくことがあります。
契約成立後に返金を求めることはないか?です。
車を買い取った後、
車両に不具合があった場合は差額の返金を要求する場合がある
という業者がいました。
あなたはいったい何のために来ているの?
なんのための査定なの?
と思わずにはいられません。
そんなことを許したら、わざと高い見積り出して買い取って、その後返金要求すればいいだけってことじゃないですか。
そういう業者は信用できないので即刻お引き取り願いましょう。
査定は意外と時間が掛かります。
大抵の場合、現車確認した担当者が車の状態を会社に伝えます。
そこから社内で買い取り金額を算出して折返し担当者に金額を伝えるのです。
査定開始から折返しの連絡で査定金額が出そろうまで今回のケースでは2時間ぐらい掛かったと思います。
売却価格の決定方法。
売却価格の決定方法は2通り考えられます。
・オークション形式
・一発入札形式
です。
オークション形式は、その場を仕切って徐々に金額を上げていって一番高い値段を付けたお店の勝ちってやつです。
めんどくさいです。
一発入札形式がオススメです。
オークション形式より確実に高値を狙えます。
やり方はカンタンです。
最初に預かった名刺を一旦お返しして、裏に査定金額を記入してもらうのです。
全員の金額が書き終わったところで名刺を集めてみんなの目の前でひっくり返して一番金額の高い人の勝ち!
と、いうわけで今回は一発入札形式としました。
ルールとして、
・千円単位での入札、同じ金額の場合はジャンケン。
・査定額発表後の上乗せは認めないこと。
・こちらとしては他に売る相手もいないので一番高値を付けたお店に必ず売る!と宣言しました。
さて、結果は…
査定価格は驚きの結果に!
7社の名刺を1枚ずつ並べていきます…
最高値は、
172万8千円です!
15年経過して購入価格の半分戻ってきました。
事故歴もある車検切れの魔改造車に対してずいぶんな高値です。
ちなみに最低見積り額は106万7千円でした。
その差なんと66万1千円也。
2番目の高値は170万円ジャストだったのですが、この方は相当悔しがっていました(笑)
このやり方に慣れていなかったみたいですね。
1番目の方は「どうしても買い取るんだ」という意思を感じる金額です。
(2番目で悔しがった方とは後日談がありますが、その話しはまたいつか…)
高値が付いた理由
15年落ちの改造車になぜ高値が付いたのか?
それは希少車だったのが一番の理由です。
少数でもいい、欲しいと思う人(客)がいることが重要です。
今回は希少車、人気車、しかも1オーナー車ということで力を入れて買い取りに来ていただけました。
「珍しい」というのは強みです。
もちろん人気があればあるほど買取店としては欲しい車になります。
逆にあきらかな不人気車、どこにでもある車にはわざわざ査定に来てくれないかもしれません。
そういう車は全国どこでも同じような値段で流通しているからです。
事前打合せでは何社の競合になるかをよく聞かれました。
「御社を入れて合計○社です」と言っても多くのお店に来ていただけたのでありがたかったです。
一番の高値を付けていただけたのはチューニングカーに強い、スポーツカーを専門に取り扱うお店でした。
「○○円で売れるはずだからXX円で買い取っても儲けが出る」という計算ができるからこそ攻めた買取金額を提示できたのだと思います。
チューニングカーを扱い慣れていないお店にとっては持て余すだけだったので高値が出せなかったのでしょう。
先に書いた車検に通じるものがあります。
取引きを終えて
さて、今回一番の高値を付けてくれたお店に直接持ち込んでいたとしてこんなにあっさりとこの値段を引き出せたでしょうか?
ぜったいに無理だったと思います。
目の前で他社と競合しなければならないので、買い取りの安値を探るという我々売る側にとって不利な戦いを完全に排除することができます。
どのお店も目一杯の高値を提示するしかないのです。
そこには余計な駆け引きや交渉もありません。
こんなに売り手有利なことはありません。
一括査定は入札に敗れたお店の方にも少しは楽しんでいただけたようでした。
ライバル店がいくらの値を付けるか知る貴重な機会だからです。
みなさん社名と値段をメモして帰られました。
どんな車であろうと見積り依頼を出すのは無料なので、あきらめず申し込んでみるのがいいと思います。
そして、一括査定の前にディーラー系の中古車屋で買い取り価格の見積りを取ることを推奨します。
なぜなら、
ディーラー系中古車店は一括査定に参加していないからです。
というわけで事前にディーラー系の中古車取扱店で見積りを取るべきです。
タイミングとしては一括査定申込みの直前です。
そこで出た金額が基準になると思います。
それ以上高ければ一括査定で売ればいいですし、こちらが具体的な金額をイメージできていることでその後の売却交渉もしやすいと思います。
今回は専門店が最高値を付けましたが、これも「絶対」とは言い切れません。
何らかの特徴のある車は「地元の中古車屋さん」よりも全国チェーンのお店の方が下取り価格が高くなる可能性があるからです。
全国展開してる中古車店は買い取った車を一番高く売れる地域に持って行って売ることができます。
南国で4WD車を買い取って需要のある雪国に持って行ってより高く売ったり、雪国でオープンカーを買い取って南へ持って行って売るということができるからです。
こればかりは取引を終えるまでわかりません。
あなたの愛車が少しでも良い値段で売れますよう参考になれば幸いです。